地理とネットから見えてくる可能性

リモートワークなど、ある程度の物理的な要因を無視できる現状でも完全に地理を無視できるわけではないため、両方を視野に入れつつ考察するブログ

仮に首都機能移転するなら「つくば」

なぜ遷都するのか

現代において遷都を議論するスタート地点は人口集中による地価高騰、交通混雑を始めとした弊害の解消だと思われますが、日本はそれに加え災害対策、近年はそれに加えコロナによるリモート化が霞ケ関と言う一等地に集中させる必要性の希薄化が後押ししています。

様々な移転候補案

かつての首都である京都、災害の観点から岡山など様々な案が存在します。

遷都以外にも分都案もありますが、現状では野党が政権を取ることは考えられず、自民党は同じ党内でも様々な考えを持つ議員が多い中、議員同士の連携が取りづらい状況となる分都は慎重に考えなければならないと思われます。どのような組織においても知識継承は非常に重要です。

念のための補足として、癒着等の腐敗を良しとしているわけではありません。

以下の動画のコメンテーターは個人的には好きではありませんが、国会議員経験者 -舛添さん- の議員の連携についての1意見を知ることができる動画です。

移転するのであれば関東平野北部

遷都理由の根本に振り返ると東京一極集中の解消です。ですがあくまで過剰な集中が問題なだけであり、日本最大面積(大阪平野の約6倍)かつ日本列島の中央に位置する関東平野の中心都市である東京が日本一の都市であること自体は適切です。

ただし東京23区の強力すぎる求心力から関東平野北部をうまく有効活用できていないことはもったいないことであり、北部に行政機能を移転することで北部にも明確な求心力を設置することはメリットも有り、同じ関東ゆえに既に行政に関わっている人々の移転難易度も抑えられるため比較的現実的です。

なお関西はあくまでバックアップを始めとしたサブ用です。中心機能を関東を差し置いて関西が持つ必要性はなく、副首都の定義は曖昧ですが、副首都として間違いなく選定される時点で日本屈指の求心力のある都市です。関西推進派の多くが関東に対する対抗心で動いていることが多く、それゆえに敢えて首都に選定しない方が議論が重要な民主主義において有益です。イエスマンにならず、意見を言えるNo2が強い組織には必要です。(日本の象徴としての京都への皇居移転なら理解できます)

大阪が日本第2の都市圏として影響力を発揮するには、意味のある対案を提出できる維新が野党第一党として確固たる地位を築くことが重要でしょう。政策で戦うのではなくスキャンダル等で失脚を狙うこと、もしくは小判鮫化することしかできない存在価値がないどころか、彼らに税金が使われている分存在しない方が世のためになる野党の衰退も当然必要ですが、皮肉にも副首都案を提示した自民党一党独裁とも言える強力な支持を維新によって無くすことも重要です。強い組織というのは軌道修正してくれる有能なNo2が必要です。

ちなみに関東以外で遷都するのであれば個人的には東京、仙台、新潟の交差点になり、空港も近い福島の郡山になります。話は脱線しますが福島は県庁所在地を郡山に移すべきでしょう。県庁所在地は官公庁関連と取引のある企業、インフラ、飲食店などが充実し必然的に経済的優位性が生じます。つまりインフラ的、経済的に成長させた方が良い都市を県庁所在地にすべきです。福島の場合、いわき(東)、会津若松(西)、白河(南)、福島市(北)の中心地となる郡山が県庁所在地であるべきです。県庁所在地ではない現状ですら東北の人口ランキングTOP3が仙台、いわき、郡山である時点で非常に郡山が価値ある都市であることが示されているのと同時に、東北で政令指定都市どころか人口50万以上の都市が仙台しか存在しないことが残念で仕方ありません。

なぜ「つくば」なのか

関東北部であれば筑波以外にも新幹線でのアクセスを考慮して さいたま(新都心駅付近)や宇都宮も候補に上がりますが、研究都市としての国際性、空港を始めとした交通インフラ、用地の確保を考慮した際に筑波が最有力候補となります。

首都機能の移転したところで民間(顧客が政府関係であれば除く)が短期に大きく変化するわけではありませんが、公共インフラの拡充に伴う物流等の恩恵は期待できます。関東には羽田、成田以外に茨城空港が存在し、この茨城空港を有効活用するという観点からも遷都は一部機能の移転でも価値があります。

茨城空港自衛隊の航空基地および羽田や成田の代替空港としての側面があり、首都機能を移転すれば研究および行政機関にとってより重要な国際空港としての必要性が増します。

ちなみに羽田の過密具合であれば厳しいかもしれませんが、茨城空港であれば国内移動にて議員が積極的にホンダジェットを使用できるかもしれません。MRJの様に直接的に航空技術に関して政府が関わるのではなく、あくまで1ユーザーとして間接的に支援できます。

その他にも水源の分散も目的になります。東京の水源は奥多摩や群馬等の関東西側の山地に存在するダムを水源としますが、筑波であればその水源以外から水道を利用することが可能です。人類が生物である以上、水資源だけは絶対に無視できません。

関東地方で使える水の量は全国平均の3分の1しかない

霞ヶ浦魔改造

つくばが研究都市、行政都市として機能するだけではなく、霞ヶ浦を下図のピンク丸部分を水路として繋げることができれば土浦市などがドイツのハンブルクアメリカのシカゴの様に工業、物流が発展する可能性があります。(すでに建設されてある橋や水深から現状では間違いなく小型船しか航行不可能ですが一旦保留)

霞ヶ浦の生態系の保護以外にも、工場の冷却水として利用するためなるべく塩分濃度を高めない様に開発する必要が大いにありますが、都市圏として発展できれば仮に首都移転できなくても関東平野内部に東京湾側の首都圏のバックアップとして機能できる可能性を秘めています。

国会の居眠りについて

よく国会答弁等で「居眠りをするとは何事だ!」と怒る人を見かけるが、本質的に国会答弁の仕組み的に寝ても仕方がないといのが私の意見です。

国会答弁は事前に何を発言するか決まっており、その台本をただ読み上げていると言うのが本質です。その様な非常に滑稽で馬鹿らしい運用で眠くならないほうが異常です。明治、大正時代の様な良くてラジオ、昭和の様に良くてテレビだけの時代であれば、ただ公の場で読み上げるだけでも意味はあるでしょう。ただしインターネットが普及し、スマホで誰でも気軽に利用できるようになった現代では論外です。

掲示板のスレッドの様に各議題ごとにスレッドを立ち上げて記述すれば良いだけです。そうすることで誰でもいつでも議題の進捗具合が把握ができ、さらに民間では当たり前の広報の様な専門の部署を用意して、説明の上手な人を用意するべきです。民間側でもyoutubeの切抜きまとめ動画の様にメディアが分かりやすくまとめて報道する流れができれば議員、国民共になお良いはずです。なにより場所も永田町に縛られにくくなります。また、記録として残るため政治家の職業病である記憶喪失に対しても有効です。

台本運用自体が議論とは言えないので無意味で問題ですが、台本運用が当たり前であれば台本に無いことを不意打ちでその場では返答しにくい質問をすることで意図的に恥をかかせ無能の印象を世間に与えることも可能であり、この特に改革者がやられがちなプロパガンダも文書での議論であれば防げます。

寝てる人に対して寝るな!と怒るのではなく、本質を改善しなければ寝ても当然です。怒るのであれば、上記の様に改善しろと怒るのが妥当なはずです。ちなみに地方議会も同じです。むしろ崩壊待ったなしの地方こそ効率化(無駄な経費削減)のため実施すべきでしょう。議会のオンライン化ではありませんが繋がる話として、この少子化時代に成長している福岡市は先を見据えて効率化しており、多くの自治体がお手本にすべきでしょう。

リモート化は慎重に

国は基本的に民間では想定しない脅威モデリング手法にまでセキュリティを考慮しなければならないため、一部業務はリモート化できても全てが民間の感覚でリモート化できるものではないはずです。

コロナもあり注目を集めたゼロトラストネットワークも国家レベルの脅威には基本的には対応しておらず、ゼロトラスト側もそれを承知の上で構築された解法です。あくまで緩和ができる程度であり、そもそもセキュリティを担保するためには議員全員のセキュリティリテラシーを高める必要があります。

仮に一部をリモート化したとしても災害の多い我が国においてインフラは重要な要素であり、国会議員にとっても無料パスの利用できる飛行機や新幹線へのアクセスは重要な要素です笑。